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明治18年春場所5日目 (東京横濱毎日新聞/明治18.1.25)

○回向院大相撲
・昨日回向院五日日の相撲はひと際の大入にて、実に立錘の地なしとは此の日の景況をいうものなるべし、されば取組の宜しきと大相撲のたびごとには人波を打ち、押しつ押されつ雑踏云わん方なかりき、あたかも昔時の勧進相撲はいつも斯くありしとの事なるが此の日あたりは近頃上景気の極度と見えたり。
・(中入前)天拝山に、柴ノ山梅ノ春に、小車木曽川に、田上山有明山に、志子ヶ嶽浪渡りに、播磨洋神風に、一文字相川に勝。
若木野大綱は預り、藤ノ森中田川に勝、宮ノ松常陸川は預り、信夫嶽國ノ花に、浦ノ海藤ヶ枝に、菊ヶ濱鳥ノ海に、小金山藤田川に勝。
山ノ音鷲ノ森は預り、泉川白梅に、朝日嶽毛谷村に、司雲竜岩ノ里に、若湊に勝。
綾浪は足クセにて平ノ戸に、千勝森は寄倒して越川に、増位山は押切て三日月にいづれも勝。
鶴ヶ濱藤ノ戸は、案外に早く極まり押切て鶴ヶ濱の勝。
嵐山出釈迦山は左四ツ、スクイ投て嵐山の勝は勇ましき相撲なりし。
浦風海山は、右四ツとなり海山右にミツを引きちょっと揉合いしが後、寄モドして海山の勝。
上ヶ汐一ノ矢は取組の宜しきゆえ名乗の上るや観客は声を限りにわめき立て、上ヶ汐と呼び一ノ矢と叫び一大騒ぎなりき、さて両力士は立上り一ノ矢が一寄りせんと突掛て左を差せば、上ヶ汐も同じく左を差したる時直ぐに足クセを巻て上ヶ汐の勝。
剣山高千穂は、小手先のせり合より剣山が突張り出でしを、高千穂は二足程も後づさり敵の左を引張り込まんとなす時、やはり突張りて剣山の勝。
知恵ノ矢大達は、例の拳固に知恵ノ矢迷惑の体なりしが、暫らくして立上り知恵ノ矢が組入る間もなく突落して大達の勝はさもあるべし。
・(中入後)中津山達ヶ関をヒネリ、立田野九紋竜を首投ていづれも勝。
伊勢ノ濱緋縅は、伊勢ノ濱が左を差して遮に無に寄るを緋縅は一心に防ぎ、ここを残って右四ツとなり緋縅上手を引き、寄って勝。
手柄山廣ノ海は、廣ノ海が血気に任せ一突張りと突いて出るを手柄山は右手を以て矢ハヅとなし暫らくタメテ此の手を放し、がハヅンで出て来る所をハタキ込で勝を得しは近頃お手柄と申すべし。
友綱清見潟は、左四ツ寄て友綱の勝。
鞆ノ平高見山は、高見の腰クダケし様にて造作もなく突張ての勝。
大鳴門千羽ヶ嶽は、千羽ヶ嶽が寄行く所を大鳴門は巧みに体をかわし、左を差して寄りながら渡し込んて勝を得たり。
綾瀬川西ノ海は当日第一の取組にて、待設けたる人々が一度に声を上げツツも浪を打たせて押倒されわめくもあれば足を踏まれてつぶやくあり、これ等の人の顔を見るに皆本気とは思われず多くは狂する如くにして、先立つ者を押しのけ此の勝負を見んと競いしは天地も崩るるばかりの騒ぎというも決して誣言にはあらずかし、さても力士は双方仕切に念を入れながら立たざりしが、ようやくにして立上りヨイショとばかり左四ツに渡りしは土俵一杯、それ西ノ海ソレ綾瀬と又もや起こる喝釆中力士は互に身動きもせず(記者曰く、身動きせざるは双方相撲を大事にし西ノ海は敵が前日大達を極めたる手並あればアタラ仕掛て負を取りなば悔いるも甲斐なし、との意に出て敵が相撲を仕掛るを待つなり、綾瀬川もまた西と同じく負けを取らぬよう思えば互にタメラウなり)しばらくして水となり後取組しが、ちょっと西が相撲を試みし迄にて引分たるは惜しむべきとなりし。

○相撲興行の個所
・回向院の大場所及び宿禰神社祭典相撲を打上げ次第、梅ヶ谷大達の一行は直ぐに上州高崎へ赴き同地にて興行のうえ帰京して築地に興行し、終わりて横濱に到り又帰京して麹町にて(いずれも七日間)興行し、それより五月の大場所まで地方へ出掛くる由、また玉垣派の力士は大坂力士着京次第府下にて合併相撲を興行する筈なりと。

場内の熱狂ぶりの描写がいいですね。これだけ書けば、読んだ人も一度見に行ってみようということになるのでは。実際かなりの客入りのようで、これだけ人気があれば巡業も順調にいったことでしょう。江戸時代と違い交通も少しずつ便利になってきています。東京から高崎への鉄道は明治17年開業とのことですから当時はすでに開通していますが、それにしてもハードスケジュールですね。
高崎線のページ(高崎線の歴史)

明治18年春場所星取表
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テーマ:大相撲 - ジャンル:スポーツ

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