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明治17年夏場所初日 (東京横濱毎日新聞/明治17.5.13)

・回向院の大相撲は兼ねて記せし如く昨日開場になれり、近来流行の第一に位するものだけありて場所も例年よりはズッと広やかに構造し、すべての注意も行き届きぬ。
・此の日は初日の事なれば取組もさまで宜しからざりしが、番数のうち九紋龍初陣(大和錦改)初陣の勝。中ツ山千草山千草の勝。浦湊綾浪綾浪の勝。
・幕の内に移りて海山嵐山は、海山得意の右を一本差さんと相撲を仕掛け来る折から、嵐山は一心不乱に此の手を「殺シ」て防ぎざま「寄リ」て勝を得しは大出来なりし。
一ノ矢柏戸は「左四ツ」にて「寄リ」一ノ矢の勝なりしも、先に一ノ矢に「踏切」ありとて物言い付き預り。
常陸山千羽ヶ嶽は、立上るや千羽は無二無三に常陸山の咽喉を鷲掴みにして押切りしが、あとにて常陸山は其の時「マッタ」を云いしも千羽が聞き入れざりしなりと言い、千羽常陸山がマッタは言いざりしとの争いにて、およそ三十分も手間取りしが年寄の扱いにてようやく預りとなれり。
手柄山廣ノ海は「ハタキ込」ての勝。鶴ヶ濱剣山は左四ツ、は得意に上手を引き「寄」て勝はさもあるべし。荒飛大達はハヅを構合いし時、大達は「突落」して勝。梅ヶ谷立田野は「出シ投」にての勝。
・(中入後)上ヶ汐八幡山上ヶ汐得意の「カワズ」に行きしを、例の「足クセ」にて八幡の勝となりしはお手柄お手柄。
友綱萱田川は「左四ツ」上手投にて友綱の勝。武蔵潟は押切りて武蔵の勝。高千穂入間川は「寄」て高千穂の勝。鞆ノ平井筒は「スクイ投」での勝。
高見山伊勢ノ濱は「ハタキ込」で高見山の勝。大鳴門稲ノ花は「左四ツ」にて「寄り」大鳴門の勝。西ノ海清見潟は、清見潟「ハネ負け」て西ノ海の勝。
・一方の大関楯山及び前頭緋縅は病気にて休みたり。

・大関梅ヶ谷は、兼ねて御贔屓を厚うせらるる角觝好きの御方としいえば誰一人知らぬものなき某貴顕より「廻し」二組を賜りたるよしにて、実に見事のものなれば同人の宅にならべ置き衆人へ見せるよし、此の廻しはおよそ八百円も価せしものなりという。(5.16)

ここのところ観客数何人と書かれなくなりましたが、相撲人気はかなりのようで客席数も増やしたのでしょうか?初日から賑わったことでしょう。角觝も「すもう」と読みます。新聞には「すまひ」とカナが振ってあります。梅ヶ谷の化粧廻し、当時の米の値段は現在の約10000分の1で、当時の1円≒現在の1万円と考えると相当に豪華なものだったでしょう。先日の天覧相撲で使った化粧廻しは伊藤博文から贈られたといいますが、それのことなのかどうかよく分かりません。

明治17年夏場所星取表
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テーマ:大相撲 - ジャンル:スポーツ

【2006/09/10 23:25】 | 大相撲 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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