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明治26年春場所9日目 (毎日新聞/明治26.1.22)

○回向院大相撲
・昨日九日目の同相撲は、西ノ海大戸平小錦達ノ矢の両顔触れが非常の呼び物となりて場内は相変わらず景気よく、貴顕方には徳川公、蜂須賀侯、その他末松法制局長官等の人々を見受けたり。
大纒芳ノ山は、右差しはこれを挟み付けし上なおハヅで攻め行くを、土俵際で突付けたるも小手ナゲでの勝、しかるには土俵を下らざるは如何と聞くに、を突付し時敵に踏切りありと誤認して物言を付けたり、されど元よりにも踏切り等少しもなければ検査役はこれを排斥せんとせしが、一旦物言を付けたる上は何とか色を持たせざればも土俵を下る能わざるべしとて盆預りとなし、星及び勝負付はの勝とせしなり、自身が物言を付けてかくの如き審判を下され、力士の本分としては不名誉なれば他の力士も注意ありたき事なり。
雷山響矢は、左四ツ水入りてのち挑む様子なく引分。
天ツ風知恵ノ矢は、突出して天津の勝。
大蛇潟鬼鹿毛は、左四ツ首ナゲを打ちしがヨリ切りて大蛇の勝。
出羽ノ海大戸崎は、左四ツ肩透しで大戸の勝。
小天龍北海は、諸差しヨリて北海の勝。
若湊大泉は、敵の差し手を泉川に撓めしを、は無頃着にヨリ倒さんと付入るを、土俵際で得意のウッチャリで大泉の勝。
高ノ戸響舛は、突出しての勝。
・次は当日の呼び物、西ノ海大戸平なれば場内どよめきたり、大戸は前日に勝を得たればすこぶる気位よく見えたり、両力士はいづれも丁寧に仕切り立上るや大戸は左差しとなり、西は例の泉川を充分にカマセ満身の力を出して撓め出さんと攻め付けしに、敵の体ヂリヂリと逡巡せし時はすこぶる危うかりしが、大戸はようやくに耐え西の力少しく緩む所をみすまし力を込めて差し手を突入れ左四ツとなるや否な、二本差しに変じ勢い鋭くヨリ来れば西は此所ぞと諸に絞りてヨリ返しつつ撓めんとするを、大戸体を引きながら一寸と巻倒さんと仕掛けしかば、西は絞りし手を解きソトより金剛力で突落さんとせし途端、ヨリ倒して大戸の勝は満場騒然として暫時は鳴り止まざりし。
大碇小松山は、突出しての勝。
高浪音羽山は、泉川で撓め出さんとするを突放しての勝。
今泉平ノ戸は、送り出して今泉の勝。
外ノ海鞆ノ平は、ハタキ込んでの勝。
谷ノ音朝汐は、立上り二本差しで釣り身となりしを足クセで防ぎ水入り、右四ツとなり挑みしが引分はよし。
達ノ矢小錦拍手喝采に迎えられて土俵に上り、囂々たる間に立上り一きわ烈しく突掛けたる時にの体危うく見えしが、立て直して右四ツにつがい廻り込むや否なスクイ投げでの勝となりしかば、天心地軸もろともに震動するばかり凄ましき拍手喝釆のうちに打出したるが、実にの働きは咄嗟の内にてありし。

○本日の回向院大相撲
・今十日目の同相撲は、改進新聞社の買切席を除くの外は例の如く木戸五銭桟敷十五銭に引下げ、誰にも見物が出来る由にて、昨日同場所へ其の旨を貼出したり。
○似合の取組
・貴衆両院とも定めて相撲好きは多々あるべし、しかれども批評者の技量は必ずしも被批評者の技量に超過するものに非ざるが如く、躯貌肥満力量抜群と見えても存外相撲は嫌いにて、おれを相撲に見立てたとはなど中には御不興もあらんが、引立たぬ会議日の徒然に新聞社連の品定め、もし両院合併相撲でもありたらば其の大関関脇小結と云う時はマアコーモあろうか。
東(貴)川田小一郎 西(衆)星  亨
同(同)安藤 則命 同(同)田中 正造
同(同)松本 順  同(同)粟谷 品三
但し、此の品定め標準中第一には腹の太り塩梅、第二には体格の具合、音潤の加減、第三には頬髭の様子、肥満の度合等を見比べて取り決めました。

幕内最優秀成績は大戸平、特に最後の三日間は目覚ましい活躍でした。体は大きくないものの鍛えられた筋肉質の体、技術とスピードも兼ね備えた立派な大関です。新関脇達ノ矢も小錦を破って勝ち越しは見事でした。ですがこの達ノ矢はこの後なにか重い病気にかかってしまったらしく、何年も出場できないまま土俵を去ることになります。従って結果的には本場所の土俵はこれが最後になってしまう、悲劇の力士です。写真や詳しいプロフィールも全く発見されていないといいます。

明治26年春場所星取表


東前頭12・大纒千代吉、西大関・大戸平広吉、西小結・大砲万右衛門、東前頭11・響矢春吉、西前頭1・谷ノ音喜市、西前頭3・鬼ヶ谷才治(クリックで拡大)
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テーマ:大相撲 - ジャンル:スポーツ

【2007/11/19 20:34】 | 大相撲 | コメント(3) | page top↑
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コメント
こんばんは。
この画像凄いですね。この様な昔の画像を見ると、私は鳥肌が立つくらい嬉しくなり見とれてしまいます。
【2007/11/19 20:46】 URL | Gacktoh #GCA3nAmE[ 編集] | page top↑
私も見とれてしまいます(・ω・)ノ
2ch経由でどこかの外人さんのサイトで見つけました。この肉体なら相当スピーディな相撲が取れそうですね。はたかれてバッタリ、なんて事も無く面白い勝負が見られそうです。逆に一気に勝負を決める突進力には欠けるでしょうから引き分けが多いのも仕方ないかも・・・
ちなみに右端は他の鬼ヶ谷の写真とは顔が違うような気も・・・でも化粧廻しにハッキリと鬼ヶ谷と書いてあるので・・・よく分かりません。
【2007/11/19 21:03】 URL | gans #-[ 編集] | page top↑
すばらしい
【2011/02/08 18:52】 URL | すずき #-[ 編集] | page top↑
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