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明治26年春場所8日目 (毎日新聞/明治26.1.21)

○回向院大相撲
・昨日八日目の同相撲は満場立錐の余地なく溢れて力士仕度部屋の屋根にて見物せし人も中々多く、同盟倶楽部の楠本正隆、中村彌六等の諸氏二十三日は衆議院の大場所にて軟派議員との相撲あれば其の間志気を鼓舞せんとてか来場し、其の他徳川公、蜂須賀侯、京極子、米田男等の方々を見受けたり。
小天龍天ツ風は、烈しく突合い遂に突張りて小天龍の勝は大出来。
雷山大蛇潟は、立上り二本差しとなり頭付で攻立るを、大蛇は諸に撓めて挑みしが押切りて雷山の勝は受けた相撲。
音羽山今泉は、左ハズでヨリ切らんと土俵際までジリジリヨリに攻来りしを、廻り込んで挑みしが再び攻め立て押し切りて今泉の勝。
小松山外ノ海は、小松敵のスクイを残してヨラんとせしを、ヤグラ投げで外ノ海の勝。
高ノ戸大碇はいづれも人気力士なれば場内何となく喧しく見えたり、力士は無造作に立上りは烈しく突掛け行くを、はこれを避けて一仕事と思う間もなく咄嗟のうちに外よりハズで攻め、押し切りて大碇の勝は素早し素早し。
千年川大泉は、敵の左手を引張り込み泉川で撓めんとせしを、預けてヨリ倒し千年川の勝。
朝汐鞆ノ平は、右四ツ下手ナゲで朝汐の勝。
西ノ海達ノ矢は、観客いづれも固唾を呑んでこの勝負如何にと注目せり、力士は立上り左ハズでジリジリと押し行きし時は西の体ほとんど危うく西関贔屓はアレヨアレヨと恐々手に汗を握るばかりなりしが、西はナンノとヨリ返して泉川で撓めんとせしを解きて左四ツとなりて挑み合い、大相撲となりし時は数千人の号叫喧すしかりしが、そのうち西はヨリ切らんと攻立ればは此所ぞとナゲを打たんとする途端にヒネりて西の勝となり、西関贔屓は蘇生の色なりし。
大纒高千穂は、ヨリ行く所をヒネりての勝。
響矢知恵ノ矢は、右四ツ足クセ巻倒して知恵の勝。
出羽ノ海平ノ戸は、右差しヨリ切て出羽の勝。
高浪鬼鹿毛は、左四ツ肩透しを試みしがこれを防がんとする所をハタキ込んでの勝。
司天龍響升は、右上手下手につがいハズに当て挑み水入りしのち互いに仕掛くる様子なければ検査役はダメだと引分たり。
谷ノ音若湊は、突合い左差しとなり首を巻き足クセモタレ込まんとせし時、敵は廻り込みての体はやナカリしも、其の以前に突き手ありて行司はに団扇を上げしに、物言い起りて預り。
・次は千万に一番と好角家が初日前より待ち設けたる大戸平小錦なれば、場内にわかにどよめき渡り力士は拍手喝采に迎えられ喧擾の間に立上りたり、大戸は勢い鋭く突掛け来るを跳ね返さんと手強く敵の頬を擲ちたるに、大戸はいよいよ猛りてなお踏込み突掛くるを、も今はこれまでと突返さんと互いに鋭く突合いし有様は実に凄まじく見えたり、兎角するうち左四ツとなり大戸は敵が素早き力士なればと一層烈しく付入りしを、もこれを防がんとせしが遂にヨリ切りて大戸平の勝は、満所総立となりて再びどよめき拍手喝采は百雷の落るが如く、布団を飛ばす事雨の如く、喧々囂々の間に無事に打出したり。

○改進新聞社の大相撲買切
・同社にては社運の隆盛を祝するため明日の回向院十日目の大相撲を買い切り東京市内新聞直接購読者の観覧に供するよし、当日は大関以下平日の如く残らず出勤し、左の取組ありといえば当日は同場所の賑わい想うべし。
河内山  海 山 
山ノ音  祇園山 
梅ヶ崎  高ノ森 
勝 平  千代崎 
小天龍  大戸崎
知恵ノ矢 小松山
真 力  響 矢
鞆ノ平  出羽ノ海
大 纒  外ノ海
鬼鹿毛  北 海 
高ノ戸  若 湊 
司天龍  今 泉 
平ノ戸  千年川
鬼ヶ谷  響 升
大 砲  朝 汐 
大戸平  谷ノ音
小 錦  西ノ海


ほかに飛付き三人ヌキ五組、また特別好み三番勝負は
野州山  唐 辛 
松ヶ関  玉 龍


稽古 西ノ海  千年川 外ノ海

五人掛 小 錦  升田川 笹ノ島 虹ヶ嶽 芳ノ山 越ヶ嶽

右のほか当日好み数番ありと。

いよいよ場所もクライマックスとなりました。中入り前に西ノ海と達ノ矢の大熱戦で盛り上がったあと、結びは両大関の対決、これはもう何も言う事はなく、記事が全てを語ってくれています。現在は中入りとは十両と幕内の取組の間にありますが、この時代は幕内の取組が中入り前と後に分けられており、こうして中入り前に横綱が登場することもありました。ニュースですが、何と千秋楽の開催を新聞社が買い取って幕内力士を出場させようというのです。これはとても珍しいことでしょう。読者拡大のキャンペーンのようですが、すごい事を考えるものです(;・ω・)

明治26年春場所星取表
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【2007/11/16 12:24】 | 大相撲 | コメント(0) | page top↑
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