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明治19年春場所3日目 (東京横濱毎日新聞/明治19.1.15)

○回向院大相撲
・昨日三日目同所の相撲は一際入りも出て景気宜しく、又た此の日の曇りもまぼしくなく却って都合宜かりし。
伊勢ノ濱鶴ヶ濱は逆投にての勝。
出釈迦山高見山は、立上り高見は突張て仕舞おうと急に突いて出でし時、出釈の体危うかりしもエイヤッと残り、入れ違いとなるとき高無双にて出釈迦の勝はよろし。
上ヶ汐千羽ヶ嶽は仕切宜しく立上りて、突掛る上ヶ汐の左を千羽泉川に掛け絞め引立てつつ上ヶ汐の隙に付け入り左を差しざま寄り行しに、上ヶ汐は打チャランとしてツブレ千羽の勝となりしも物言の付て預りとなれり、是れ千羽の為には至極迷惑の物言なれば確か場面を預りて星だけを取るとの話なり。
武隈西ノ海は渡シ込んで西ノ海の勝。剣山緋縅は突張て剣山の勝。
・昨年取上げしも本年故障の為に取直しになりし四ツ車八幡山は随分の人気にて、双方念入り立ちしがちょっと八幡に先を越されし立ち具合にて差し手もならず、殊に八幡の右が入りしゆえこれはとばかり今は捨鉢にもイッテ見んと首投を打ちしが、八幡は心得首を預けつつ持出して勝。
知恵ノ矢綾浪は気入十分、綾浪と呼び知恵ノ矢と叫びいつもの如くなかなかの人気なりし、其のうちにも綾浪は昨日大関剣山をさえキメたれば十に十、綾浪のものの如く評したり、さて双方急には立たず仕切直して立上るや綾浪は一寄りと右を差しざま寄りたるに、知恵の体すでに危うき所ありしも一生懸命しっかと防ぎ残りて知恵の下手を引き、力を直して寄り返しざま下手投を打ちけるに綾浪の体よろめきて土俵を出で知恵ノ矢の勝となりたるは満場大喝采にてありき。
立田野常陸山立田野踏切り常陸の勝、されど大相撲にて見堪えありし。
友綱海山は互いの立後れと申すもおかしいが、海山立て手を広げ友綱も立ち上りて一時見合いたりしが、双方とも取る気になりしより乱れ出し、海山付け入り押切て勝は一場の笑いを生じたりき。
鬼ヶ谷高千穂は、鬼ヶ谷に危うき所ありしが踏切らずして入れ違いとなる時高千穂足クセにて攻め、後鬼ヶ谷寄り行き高千穂打チャリそこないて鬼ヶ谷の勝は上。
鞆ノ平一ノ矢は立合い暫時にして左四ツ釣身、一ノ矢の勝。
柏戸大達は無造作に寄り大達の勝は如何にも。

大関も倒した綾浪、新進の力士に人気が集まるのはいつの時代も同じですね。そして期待されながらも未熟のためそれほどでもない相手に負けてしまう、これも現在と変わりません。3日間勝ちっぱなしは大達1人、とにかく圧勝の連続です。

明治19年春場所星取表
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テーマ:大相撲 - ジャンル:スポーツ

【2006/11/04 23:28】 | 大相撲 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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